ホーミングカードプラス〜Routines〜
会社員で手品師のコクトーです。
ホーミングカードプラスの手順をお客さん視点で、ということで。
第一段
・お客さんに一枚選んでもらってから真ん中にいれる
・一番上に上がってくる
・真ん中に入れてももう一度上がってくる
・トランプを渡して名前を書いてもらう
第二段
・名前を書いてもらったトランプを真ん中に入れても上がってくる
・再度、真ん中にいれて今度はもっと遠くに移動させると言う
・上着の右ポケットに移動したといってトランプを見せる
・確認すると確かにお客さんのサインカードが入っている
第三段
・種明かしのためにゆっくりやりますという
・トランプを真ん中にいれるが場所を覚えていて
それを左手だけで探して取り出して飛ばす、と説明する
・ゆっくりやると見えるといい、実際に左手で飛ばしてみせる
・トランプを真ん中にいれて今度は早くやるといってやってみせる
お客さんには飛んで行くところが見えない
第四段
・最後にもう一回ゆっくりやりますといってトランプを真ん中にいれる
・移動したとってお客さんにポケットからカードを取り出してもらう
・それは違うトランプ、おかしいなと言いながら手品師が違うトランプを取り出す
・これも違う、これも違うと言いながらトランプを取り出していく
・最後は選んだトランプ以外が移動する手品でしたと言って
左手に一枚だけ残ったお客さんのトランプを示して終わる
という流れでやっています。最初の名前を書いてもらうのを後回しにする演出はやったりやらなかったりします。いきなり名前を書いてもらうのではなく、一度移動させて、すり替えできないようにと説明してから名前書くという流れです。
第三段は色々と遊びます。まずゆっくりやりますと言ってものすごくゆっくりやって、お客さんに突っ込まれてから、もう少し早めにやりましょうと言ったりします。飛ばす所はワンハンドカットしながらボトムのカードを飛ばすテクニックを使っています(技法名がわかりません)。本当に飛ばして見せてから、実際にはお客さんの後ろを部屋の壁ギリギリで飛んできて、ポケットに飛び込むんですと説明します。この辺のハッタリを楽しめるかで、この手品の評価が変わる気がします。僕はここを楽しんでいます。ここでお客さんの意識を集中させれば第四段がスムーズに進むと考えています。
第四段はタイミングが勝負なので、緩急をつけてやります。真ん中に入れる所はできるだけゆっくりと。お客さんに取り出してもらう所も堂々と、違ってますか?じゃあこっち?と出す所は失敗を隠そうと焦ってる感じでスピードを上げる。最初の三枚くらいはこれですか?と言いながら一枚ずつ取り出して、次はじゃあこの中にある?とまとめて取り出す形を三回ほど繰り返します。お客さんが手を広げてくれていたら、その上にどんどん置いていくようにすると効果的です。
最後の一枚を示す所はなるべく左手を伸ばして、左手だけで表替えして示します。ミリオンカードの最後の一枚を示すときのようになるべくクリーンに示すように気をつけています。
この手品って普通のお客さんには不思議だと思いますが、手品を知っている人からするとタネが非常にわかりやすい構成ですよね。だからマニア内で見せるには全然向いていないです。僕の手品は全般的にマニア向けではなく普通のお客さん向けなんですが、この手品は特にその傾向が強いです。
以上、手順の紹介でした。次回は思い出話を書きたいと思います。